RAYBRIGTEAM KUNIMITSU

  • Review / Ranking

2011 SUPER GT

2011 SUPER GT
公式予選レポート

 上空には厚手の灰色の雲が広がる。1時間45分設けられた公式練習の間、気温は25~27度、路面温度は28~32度と、照りつける暑さとは程遠いものだったが、湿度が高く、蒸し暑い天気になった。その中でNo.100 RAYBRIG HSV-010は午後からの予選に向けて、セットアップの確認はもちろんのこと、決勝を想定したロングランなども行うなど、着実に準備を進めた。
 今回は、ノックアウト方式による予選を実施。まずQ1でふたりのドライバーが予選通過基準タイムをクリアした上で、チームベストタイムが次のQ2への進出を決めることになる。GT500の場合は全参戦車両が15台。Q1からQ2へは11台が進出できる。午後12時55分、午前同様曇天模様の中、まずはGT300との混走で細かな最終の確認作業を済ませた伊沢が基準タイムクリアに入る。一方、Q2でのアタックを担当する山本選手は、そのシミュレーションも兼ねてGT500占有の時間枠に出走。9番手となる1'54.820の自己ベストタイムをマークした。このQ1終了からおよそ1時間後、サポートレース中に心配された雨がついに降り出した。本降りの中、Q2がスタート。11台のうち、Q3への進出は7台。場内のモニターに映し出されるコースは水煙でほとんど視界不能。そんな厳しい状況下において、ファイナルアタックで山本は2'08.493という好タイムをマーク。4番手につけて、文句なしのQ3進出を果たすことになった。
 雨の行方はその後も落ち着くことなく変わり続ける。午後4時12分、Q3がスタートし、伊沢は最後の7番目にコースイン。コースの路面状況をしっかりと見極めてからアタックに入った。だが刻一刻と変化するコンディションに、さすがのトップドライバーたちも苦戦。コースアウトを喫し、タイムロスする姿も見かけられた。そんな中、No.100 RAYBRIG HSV-010のステアリングを握る伊沢は2'09.719のベストタイムでまずは5番手につける。ちょうどメインストレートを通過した直後にチェッカーが出されたため、またもう1ラップアタックができる絶好のチャンスが巡ってきた。セクター1では7台の中でベストタイムをマーク、 この勢いならポールポジション獲得の可能性も高い、とチームも期待、自身も積極的なアタックを見せたのだが…。なんとデグナーカーブ手前でスピン、コースアウト。フロントからスポンジバリアに突っ込むというアクシデントを起こしてしまった。伊沢に怪我がなかったのは幸いだったが、クルマは明日の決勝に向けて大幅な修復が必要となった。結果、No.100 RAYBRIG HSV-010は6番手の位置から、決勝の500kmに挑むことが決定した。予選アタックを終えた山本は「Q1とQ2でアタックしましたが、自分の仕事は最低限こなすことができました」とタフなアタックを振り返った。また「デグナー手前にあったコース上の川に乗ってしまった」という伊沢は、「前回、雨のSUGOでもうまくアタックできたので、今日もいい流れで走れていました。いい感触があっただけに残念。もったいないことをしました。スタッフのみなさんに仕事を増やすことになってしまって申し訳なく思います」と悔しがった。

公式予選結果
Po No Machine Tire WH Driver Q1 Q2 Q3
146S Road MOLA GT-RMI82柳田 真孝R.クインタレッリ1'54.3232'08.8672'08.206
217KEIHIN HSV-010BS60金石 年弘塚越 広大1'54.2862'08.1632'08.573
31ウイダー HSV-010BS48小暮 卓史L.デュバル1'53.9912'07.7902'09.001
412カルソニック IMPUL GT-RBS40松田 次生J.P・デ・オリベイラ1'54.5262'09.2622'09.010
523MOTUL AUTECH GT-RBS52本山 哲ブノワ・トレルイエ1'54.6892'08.8152'09.111
6100RAYBRIG HSV-010BS46伊沢 拓也山本 尚貴1'54.8202'08.4932'09.719
739DENSO SARD SC430MI40石浦 宏明井口 卓人1'54.0622'07.5862'09.787
836PETRONAS TOM'S SC430BS46A.ロッテラー中嶋 一貴1'54.8382'09.484
96ENEOS SUSTINA SC430BS48伊藤 大輔大嶋 和也1'54.9492'10.456
1035D'STATION KeePer SC430BS2脇阪 寿一A.クート1'54.5372'10.832
1138ZENT CERUMO SC430BS30立川 祐路平手 晃平1'54.3522'11.167
1224ADVAN KONDO GT-RYH44安田 裕信B.ビルドハイム1'55.000
138ARTA HSV-010BS10武藤 英紀小林 崇志1'55.271
1432EPSON HSV-010DL24道上 龍中山 友貴1'55.292
1519WedsSport ADVAN SC430YH28片岡 龍也荒 聖治1'56.110
決勝レースレポート

 前日、予選で痛手を負ったNo.100 RAYBRIG HSV-010。スタッフの懸命な働きによって日曜朝4時過ぎに修復が完了。大仕事を見事に成し遂げた。彼らのハードワークに応えるべく、朝のフリー走行では、山本が奮起。土曜日同様、しっかりと雨が降り続ける中でも力強い走りを見せて、トップタイムを叩き出した。一度は暗雲立ち込めたチーム内にも安堵の空気が広がり、心機一転、500kmのレースに挑むこととなった。87周の決勝レースは午後3時10分にフォーメーションスタートが切られる。高々と水煙を上げた車両が次々と1コーナーへと向かい、早速激しいポジション争いを見せた。5位争いを繰り広げる相手は同じHSV-010の17号車。ペースは速いものの不安定なコンディションゆえに、パッシングのチャンスにつながらない。しばしガマンの走りを続ける中、さらに同じHSV勢の32号車を加えた3台でのバトルを展開することになった。伊沢は20周を終えてピットイン。タイヤ交換、給油、そして山本へとドライバー交代の作業をスムーズに済ませることに成功し、レースは中盤へと突入する。
 アウトラップを終えた山本は荒れた路面コンディションにもすぐさま対応。アウトラップ2周後、23周目には2'06.934のファステストラップをマークし、果敢な走りでポジションアップを目指した。雨も小康状態となり、次第にコース上の水もはけていく中、山本は安定したラップタイムを刻み続ける。一方で、雨が強まると読み、深溝タイヤを選択していたライバルたちがタイムを上げられず苦戦していたため、36周目には4番手へと浮上。これで表彰台がより確実に見えてきた。ところが「好事魔多し」とでも言うのか、42周目、ヘアピンからスプーンカーブへと向う200Rで山本はまさかのスピンを喫する。クルマは止まりきれずにコントロールを失い、バックのままスポンジバリアへと衝突。スポンジの中へともぐりこむような形となり、万事休す。幸い、山本は別段怪我もなく、無事だった。しかしこの後、伊沢へとバトンをつなぐことはできず、惜しくもNo.100 RAYBRIG HSV-010は戦いを終えることになった。

決勝レース結果
Po No Machine Tire WH Driver Time Best Time
11ウイダー HSV-010BS48小暮 卓史L.デュバル3h16'09.2552'04.066
246S Road MOLA GT-RMI82柳田 真孝R.クインタレッリ0'06.3411'59.523
312カルソニック IMPUL GT-RBS40松田 次生J-P.オリベイラ0'18.9462'04.249
423MOTUL AUTECH GT-RBS52本山 哲B.トレルイエ0'47.5712'03.338
539DENSO SARD SC430MI40石浦 宏明井口 卓人0'49.5562'00.981
636PETRONAS TOM'S SC430BS46A.ロッテラー中嶋 一貴0'59.6022'05.188
735D'STATION KeePer SC430BS2脇阪 寿一A.クート1'13.1312'04.723
86ENEOS SUSTINA SC430BS48伊藤 大輔大嶋 和也1'22.2472'00.024
98ARTA HSV-010BS10武藤 英紀小林 崇志1'30.3772'04.905
1024ADVAN KONDO GT-RYH44安田 裕信B.ビルドハイム2Laps1'59.766
1119WedsSport ADVAN SC430YH28片岡 龍也荒 聖治3Laps2'02.158
1217KEIHIN HSV-010BS60金石 年弘塚越 広大3Laps2'03.785
1332EPSON HSV-010DL24道上 龍中山 友貴5Laps2'02.538
1438ZENT CERUMO SC430BS30立川 祐路平手 晃平5Laps2'08.424
-100RAYBRIG HSV-010BS46伊沢 拓也山本 尚貴45Laps2'06.934
高橋国光監督

今回は、目まぐるしく天候が変わる中でのレースになりましたね。こういう状況になると、確かにドライバーも大変だと思います。僅かな差や一瞬の判断で何が起こっても不思議ではないので、今日のチームの結果は、運が悪いというかツキがなかったというか…。ツラい思いをした伊沢、山本の若いふたりのドライバーには、この経験を今後はしっかりと糧に活かして欲しいと思いますね。今後はタフなコンディションでもしっかり走り、チェッカーを受けてもらいたいと思います。

伊沢拓也選手

スタートしてからは、17号車をうまく抜けなかったですね。早いタイミングで抜いておけたら…、と思う部分もありますが、その後のピット作業もすごく良くて、チームとしてはいい感じで来てるな、という手ごたえがありました。乗れていたこともあるので、山本選手のクラッシュも仕方のないことだと思います。結果を残せず、もったいないと思う一方で、そういう流れを土曜日に自分が作ってしまったという部分もあるので、その点を含めての反省点はあります。富士では予選での速さと決勝での強さをうまく合わせて、いい戦いをしたいですね。

山本尚貴選手

200Rコース内側の舗装された部分に軽くのったところ、クルマがコントロールを失ってしまい、何もできないままスピンしてバックの状態でスポンジバリアに当たってしまいました。走行中は無線でタイムが良かったと聞いていたので、別に気持ちとして焦っていたわけでもありません。それでも集中力や気の遣い方とか、もっとたくさん注意を払えるようにならないと、このままではいつになっても勝てない、と感じさせられました。(前日のクラッシュから)せっかくメカさんも朝までかかってクルマを直してくれたのに、そして伊沢選手も前半でしっかり頑張ってくれたのに、僕が無事に帰ってこれなくて本当に申し訳ないです。今回、クルマはすごく良かったので、次の富士では勝てるように頑張りたいです。

手塚長孝オペレーテイングテクニカルディレクター

レース中、いいペースで走ってくれたと思います。最初のスティントでは伊沢選手が厳しいコンディションの中、うまく対応してキチンと走ってくれました。山本選手は無線でやり取りしていても結構落ち着いていたので、大丈夫なんだなと思っていたのですが…。今日は残念な結果になってしまいました。レースウィークでは、もう少し早いタイミングでクルマの煮詰めができてくれば、ふたりのドライバーにももっとラクに走らせてあげることが可能になると思いますので、僕らもまた富士に向けて頑張ります。

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