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第7戦 AUTOPOLIS

公式予選 10月31日（土）	決勝レース 11月1日（日）

　決勝日を迎えたオートポリスは再び薄曇りの朝となる。午前9時からスタートしたフリー走行は気温10度でスタート、路面温度は30分間で11度から14度まで上昇するも、冷たい風を感じる中で行われることになった。

前日、トラブルに遭遇したチームでは予選終了後からミーティングを重ねて作業を続行、決勝に向けてセッティングを大幅に見直した。そこで、フリー走行ではフィーリング確認のために山本、伊沢両選手がそれぞれチェックを行なうなど、最終調整の作業を念入りに進めた。No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTがこのセッションで刻んだタイムは1分38秒467の13番手ではあったが、トラブルフリーでセッションを終えたことで、決勝での奮走に集中できる環境が整ったのは言うまでもない。

午後2時、65周にわたる戦いは気温14度、路面温度18度の中で幕を開ける。No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTのステアリングを最初に握ったのは、山本選手。ポジションキープの11番手でオープニングラップを終え、順調に周回を重ねていく。タイヤに熱が入ると、前を行く46号車を追走。だが一方で後方車両の猛攻に遭うという、タフなコンディションでの戦いを強いられた。粘りと我慢の走りを続ける山本選手だったが、GT300車両の周回遅れが絡みはじめると、時には走行ラインをキープすることもままならず、同時にタイヤのピックアップも激しくなってくる。

レースは折り返し前後からピットインするチームが続出。だが、No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTはコース上が少しでもクリアな状態でタイムを稼ぐこと、一方では懸念されていた雨がぽつりぽつりと落ちはじめたため、逆に作業のタイミングを遅らせた。結果、38周を走り終えてピットイン。だがこのインラップでハプニングがNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTを襲う。まさかのGT300車両との接触で、スピンアウト。幸い、自走でピットへクルマを戻すことはできたが、一時的にグラベルへと車両を落としたことで大きくタイムロス。しかし、ピットで待ちかまえたスタッフが手際よく作業を行ない、山本選手からステアリングを引き継いだ伊沢選手を送り出した。

レースは、後半に入ってもあちこちで激しい攻防戦が続き、伊沢選手も高い集中力を持ってポジションアップの好機を伺いながら周回を重ねていった。ワイパーが小刻みに動く様子がTVモニターに映し出されるも、レインタイヤを装着するまでには至らず。難しいコンディションの中、伊沢選手は最後まで粘りを見せて11位までポジションアップ。ポイント獲得可能な10位を目指し、チェッカーまで力走を続けた。残念ながら10位まであと一歩届かず11位でレースを終えることになったが、トラブルフリーで戦い抜き、最終戦に向けての新たな足がかりを作ることになったと言える。

オートポリス戦を終えて、ドライバーランキングはトップと17ポイント差の5位と惜しくもポジションを下げてしまったが、山本、伊沢両選手にはチャンピオン獲得の可能性が依然として残されている。ノーウェイトで挑む最終戦は気持ちを一新、文字通りのガチンコでの真っ向勝負に挑む。

高橋国光総監督 前回のSUGO戦がいい展開だったので、このオートポリスはいわゆる“ハズレ”のレースになってしまいました。そんな厳しい戦いではありましたが、全力で戦うべく、チームではドライバーはもちろんスタッフ全員が精一杯の力を振り絞って頑張ってくれました。残念ながら流れがなかった、ということだと思います。次回はいよいよ最終戦。しっかりと力を出し切れる戦いをして、いい形で締めくくりができればと思います。

山本 尚貴選手 今回は苦戦を強いられるとは思っていましたが、予想以上にキツかったですね。レース中は自分のペースも上げることができなかったし、後続車を押えることもできませんでした。タイヤのピックアップもキツかったですね。

スティントを終え、インラップのときにGT300車両との接触がありました。結果、相手にペナルティは出ましたが、グラベルにつかまってタイムロスしてしまったのがとても残念です。今回は全体に流れがよくありませんでしたね。最終戦に向けてもうちょっと状況をキチンと整理し、ライバルたちと同じコンディションとなる最終戦のもてぎでは、自分たちの力を出し切れるようにしたいです。

伊沢 拓也選手 今日のレース展開はある意味予想どおりですね。最初から厳しい戦いになると思っていました。最終的にはポイントを獲れなかったのが僕たちにとっては厳しい結果になりました。とはいえ、今回の僕たちにはポイントを獲れるだけの速さがあったかどうかというと、正直そうではなかったようにも思います。

今週はいい流れではなかったし、いい風も吹かなかったというところでしょうか。前回のSUGO戦が良すぎたということもあるでしょうね。最終戦のもてぎではウェイトが関係なくなるので、そこでいいレースをすることが僕らにできることだと思っています。

Po	No	Machine	Driver		Time/Diff.	Laps	Best Lap	Tire	WH
1	1	MOTUL AUTECH GT-R	松田次生	R・クインタレッリ	1h50'42.495	65	1'36.295	MI	44
2	12	カルソニック IMPUL GT-R	安田裕信	J-P.オリベイラ	0.348	65	1'35.246	BS	51
3	17	KEIHIN NSX CONCEPT-GT	塚越広大	武藤英紀	14.056	65	1'37.114	BS	25
4	38	ZENT CERUMO RC F	立川祐路	石浦宏明	16.235	65	1'35.816	BS	45
5	36	PETRONAS TOM'S RC F	伊藤大輔	J.ロシター	31.049	65	1'37.181	BS	43
6	46	S Road MOLA GT-R	本山哲	柳田真孝	41.666	65	1'37.456	MI	45
7	15	ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT	小暮卓史	O.ターベイ	49.28	65	1'37.444	BS	18
8	6	ENEOS SUSTINA RC F	大嶋和也	国本雄資	55.011	65	1'36.386	BS	27
9	19	WedsSport ADVAN RC F	脇阪寿一	関口雄飛	1Lap	64	1'36.892	YH	24
10	64	Epson NSX CONCEPT-GT	中嶋大祐	B.バゲット	1Lap	64	1'36.855	DL	3
11	100	RAYBRIG NSX CONCEPT-GT	山本尚貴	伊沢拓也	1Lap	64	1'36.829	BS	49
12	37	KeePer TOM'S RC F	A.カルダレッリ	平川亮	1Lap	64	1'37.839	BS	36
13	39	DENSO KOBELCO SARD RC F	平手晃平	H.コバライネン	1Lap	64	1'37.914	BS	18
14	8	ARTA NSX CONCEPT-GT	松浦孝亮	野尻智紀	3Laps	62	1'37.833	BS	10
15	24	D'station ADVAN GT-R	佐々木大樹	M.クルム	19Laps	46	1'36.838	YH	31